自然妊娠と人工授精について

不妊治療のことについてお伝えする前に、自然妊娠の仕組みをご説明しておきましょう。

まず、女性の卵巣から卵子が飛び出し、卵管の先端から吸い込まれ、子宮に向かって運ばれていきます。そして卵管膨大部に到着します。このタイミングで男性が膣の中に射精を行うと、放出された精子の一部が子宮を泳ぎ、こちらも卵管膨大部に達し、卵子と精子が出会って結合できると受精卵となり、卵管を通って子宮に向かいつつ分裂、増殖をしていきます。

受精卵が子宮内腔に入って、子宮内膜にくっついて、その中に潜ります。このことを着床といいます。この一連の流れが滞りなく行われた場合のみ、自然妊娠が成立するのです。しかし、この道のりはかなり厳しいのです。

膣の中に放たれた精子たちが、受精のために卵管膨大部へたどり着こうと思っても、そう簡単にはいきません。精子の数が少なかったり、精子の運動量が少なかったりした場合にはなおさらです。卵管膨大部までたどり着くためには、なるべく元気な精子がたくさんいることが条件になってきます。

この受精を助けるためには、人工授精という方法もあります。人工的に授精させるということに対して抵抗を感じる方も多いようですが、妊娠の成立については自然のものにとても近いです。また、簡単で苦痛もそれほどではありません。具体的なやり方は、精液を採取して培養液と混ぜ、遠心分離をして精子を濃縮したのち、子宮内腔に注入するやり方です。

この方法は、精子の状態に問題があるとわかっている場合に多く使われる治療法です。人工授精で妊娠できない場合には次なるステップがあります。その方法については次項でご説明することにいたしましょう。

 

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