精子の産生には脳の働きが関係している

思春期に男性ホルモンが増えることで精子がつくられることをご説明しましたが、この過程は複雑であり、脳から分泌されるホルモンによってコントロールされています。

脳の視床下部から分泌されるGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)が、同じく脳の下垂体に作用し、2つのホルモン、FSH(卵胞刺激ホルモン)LH(黄体化ホルモン)を分泌させます。それぞれ、FSHは精細管内のセルトリ細胞に、LHは精巣内のライディヒ細胞に働きかけ、男性ホルモンであるT(テストステロン)を生み出します。そして精細管内で精細胞が精子となるのを促します。

どんなに体が丈夫であっても、ホルモンバランスが崩れると精子をつくることができません。脳に腫瘍ができるなどしてホルモンが分泌されなくなる、というような事態になってしまうと、精子の形成ができなくなるというわけですね。さらにその影響でLH濃度が低くなると、テストステロンの量も少なくなり、勃起不全や射精障害なども起こることがあります。精子は決して精巣などが単独でつくっているわけではなく、このように脳の働きによってつくられるのです。

また、精巣には精子をつくる機能と、男性ホルモンを出す機能があります。男性ホルモンについては副腎からもつくられているのですが、全体量の95%は精巣のライディヒ細胞でつくられています。年齢を重なると男性ホルモン量は低下し、更年期の症状が出始めますが、精子形成にはあまり影響を及ぼさず、70、80歳になっても精子はつくられます。

そのため、精子形成に重要な部分は加齢で衰えることがないと考えられています。また、女性の閉経後の場合は、女性ホルモン(エストロゲン)は男性の男性ホルモンよりも急激に産生量が低下していきます。更年期は女性の方がつらい症状がでやすいということなんですね。

男性の場合、更年期の症状があまり表に出ないため、「単なる気のせい」で済ませてしまう方もいるようです。確かに、女性よりも症状が出にくいのですが、治療をすることで楽になる症状もありますので、気になる方は専門医に相談するとよいでしょう。

 

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