顕微下手術の注意点と合併症

顕微下手術は、精子回収率が高く、無作為に精細管を採取する方法よりも採取する組織量が少なくてもよいことから、男性ホルモンの低下を防いだり、最小限の切開で精巣に栄養を運ぶ動脈へのダメージを最小限にすることができます。精巣の半分ほどを採取して調べれば、とうぜん精子回収率は上がるでしょう。しかしその分、合併症を起こす可能性も高くなります

精巣へのダメージは最小限に、合併症を起こさないように精子を回収するのが理想的です。医師の中でも、精巣組織を多くとれば精子が採取できるだろうと考える人もおり、合併症のことを考慮していないこともあるので、注意が必要です。

micro TESEの術後に、調子が悪いと別の病院を訪れた(セカンドオピニオンの)方の精巣を超音波で診たところ、精巣の委縮がみられたり、男性ホルモンが低下してまっている事例もあります。こういうことは、婦人科で治療した場合によくみられます。泌尿器科で治療を行った方にはあまり見られません。専門外の医師のため、あまり責めることもできませんが、行うなら責任を持って行ってほしいところです。

医師もじゅうぶんに注意しているとは思いますが、明らかに医師の知識が足りなかったために起こる合併症もあります。精子を回収することのみを目的とするのではなく、術後の患者の生活が豊かに送れることも考慮しなければなりません。

もちろん、婦人科医にも中には男性不妊について研究を重ね、きちんとした治療や手術ができる医師もいます。問題は、生殖医療に詳しくない泌尿器科医がこのように難しい手術を行うことであり、解剖学なども理解していない婦人科医が手を出すのは非常に危険なのです。この技術を正しく身に着けた医師の育成を一刻も早く行うべきですね。

 

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